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27 SHANY「Light Up The Night(feat. her0ism)」ポスター

27 SHANY「Light Up The Night(feat. her0ism)」ポスター

SHANY「Light Up The Night (feat. her0ism)」ポスター

光と影が織りなす映像

 今回ご紹介するのは、アーティストSHANYのデビューシングル「Light Up The Night(feat. her0ism)」のポスター。グラフィックトライアル2013にも参加された、谷廉氏が楽曲配信サイトのアートディレクションを担当されるということで、話を伺った。
 「楽曲のタイトルと歌詞の内容から、光と影で構成するビジュアルを考えました。まず立体のモチーフを作成し、その立体からグリッドを抽出しアルファベット26文字を生成しました。その文字をプロジェクターで投影、1コマづつ撮影したものをHTMLにて組み上げ、この映像を作成しています。」(谷氏)

Light Up The Night (feat. her0ism)

Light Up The Night (feat. her0ism)
こちらのオフィシャルサイトから映像もご覧いただけます。
最後に飛び出してくる光の演出にも注目です。

 作品は上の写真のような不規則な起伏が付けられた半立体の壁面に、カラフルな色合いの文字がプロジェクターで次々と投影されては消える、軽快な作品だ。
「不規則なグリッドから生成したタイプフェイスは、検証にたくさんの時間を要しました。」(谷氏)
デザイナーの細谷百代氏もこう振り返る。
「まず、タイプフェイスを詰めてから、スクリーンとなる半立体モチーフのディテールを決めました。いろんな面が重なっているように見えつつ、色が均等に配置されるように留意しています。でも、高低差をつけすぎて字が読みづらくなったり、面を細かくしすぎてしまったりして…。紙でたくさんミニチュアモデルを作って谷と検証しました。」(細谷氏)

インタビュー時写真

映像と紙の融合

 この楽曲配信サイトのリリース後、ポスターも制作することに。制作に伴い、長谷川太二郎氏がグラフィックトライアルに引き続き、プリンティングディレクターとして担当することになった。

トライアル時写真

 「投影した光の印象をそのまま印刷したい、という試みは初めてなので、驚きました。」(長谷川氏)
 映像と紙の作品を絡ませることは、谷氏、細谷氏も初めての試み。
 「最初は『スクリーンに投影した光のディテールを再現したい…』とか、『色みは高精細ディスプレイみたいな…』という感じでイメージを膨らませていきました。ただ単純に色をCMYKに置き換えるのではなく、RGBの概念そのものを印刷したい、見え方をRGBに近づけたい、と長谷川さんにご相談しました。」(谷氏)
 打ち合わせる中で、印刷ポイントは①モニターに見られる光の粒状感、発光感の再現 ②発光するRGBのような鮮やかな色表現 ③半立体に仕上げるための折り加工 この3つに絞られていった。

光のディテールを印刷する

 まず、「①モニターに見られる光の粒状感、発光感の再現」について。投影されたRGBをできるだけ再現するために、原稿は実際にプロジェクターで光を投影し撮影した。

スクリーンに投影した様子

 このデータを、製版段階でCMYKデータに置き換え、特色5色で印刷設計している。
 「モニターらしいモアレ感を生むために、ベタ面に見られる文様はかなり重要でした。遠目では1色に見える部分も、アップだとただ1色で構成されているわけではなく、グリッドや水玉のような文様など2、3色が組み合わさって、構成されているのが分かります。製版の段階で、この文様の入り方を微調整することで、RGBよりも色域の狭いインキでも、モニターらしい鮮やかさを保ちつつ、光の粒感も活かす表現ができました。」(長谷川氏)

ポスターアップ写真

第2話へ:記憶の中にあるRGBの色を再現する方法とは?

SHANY 「Light Up The Night (feat. her0ism)」 ポスター

サイズ
B1×5連作品

インキ
・特色シアン(チャイクロ)
・特色ピンク(特練り)
・特色イエロー(特練り)
・特色グリーン(特練り)
・スミ(東洋インキ株式会社)

用紙
ミルトGAスピリッツ

スクリーン線数
175線

アートディレクター
谷 廉(AD&D)

デザイナー
細谷百代(株式会社ハチノスジャパン)

プリンティングディレクター
長谷川太二郎

製版
株式会社トッパングラフィックコミュニケーションズ

制作年
2014年

【取材協力】
長谷川太二郎
凸版印刷株式会社
情報コミュニケーション事業本部グラフィック・アーツ・センター

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