TOPPAN 凸版印刷株式会社

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GRAPHIC TRIAL グラフィックトライアルトップクリエイターとともに印刷表現の可能性を探ります

GRAPHIC TRIAL 1.構想からトライアルへ-青柳雅博
構想
「普通、色を濃くしたい場合は版を修正したり、インキの盛りを増やしたりしますよね。そうじゃなくて、版を刷り重ねていったらどうなるんだろう。まずは単純に同じ版を刷り重ねてその効果を確かめたいと思います」
構想を語る青柳氏 構想を語る青柳氏(右)
トライアル1
原稿
青柳氏が準備したのは、自然界で自在に色を変化させるカメレオンの写真(画像データ)。
印刷の刷り重ねではどのような変化がみられるだろうか。
(C)MARTIN HARVEY/FOTO NATURA/Minden Pictures/Nature Production
用紙/インキ
用紙はグロス系とマット系からそれぞれ1種類。さらにパール加工されたものを1種類選んだ。インキは通常のプロセス4色を使用。
用紙
特菱アート/ミセスB(ホワイト)/シャインフェイス
インキ
プロセス4色
製版/校正刷り
通常のカラー分色版4版の中のC版とY版に注目して、いくつかのパターンで刷り重ねてみた。
版の構成/刷り順
a) K→C→M→Y
b) K→C→C→M→Y
c) K→C→M→Y→Y
d) K→C→C→M→Y→Y
e) K→K→C→C→M→M→Y→Y
トライアルを終えて
a)K→C→M→Y a)K→C→M→Y
b)K→C→C→M→Y b)K→C→C→M→Y
c)K→C→M→Y→Y c)K→C→M→Y→Y
d)K→C→C→M→Y→Y d)K→C→C→
M→Y→Y
e)K→K→C→C→M→M→Y→Y e)K→K→C→
C→M→M→Y→Y
青柳氏のコメント
「同じ版を同じインキで2度ずつ刷っただけなのに、重ねるとそれだけ色味が濃くなりますね。8版重ねたものなんて、普通に4版で印刷したものと比べると、同じ写真とは思えないぐらいの重厚さです。刷り重ねたぶんだけ暗くなりますが、逆に力強さを感じます。この実験結果にどんな要素をプラスしながら作品に仕上げていくか、次の実験までに考えなければ」
紙の種類、インキの色、画像の調整、刷り方など、その一つひとつが印刷表現を左右する。今回は「刷り」の要素だけをピックアップした実験だった。通常はK版→C版→M版→Y版とそれぞれ1度ずつしか刷らないものを、あえて刷る回数を変えてみる実験であった。予想通り刷り重ねればそれだけ色調は暗く、濃くなる。この現象をどのように表現に活かすのかが楽しみだ。
次に向けて
「重ね刷りの効果をもっと引き出すためのインキ使いを探ってみようかなと思います。版は基本の分解版を利用しながら、金や銀のような特色を使って重ね刷りをするとか、版の順番を変えるとか。インキの特徴を引き出せるような工夫を考えてみます」
プロフィール

青柳雅博 Aoyagi Masahiro
青柳雅博
Aoyagi Masahiro

アートディレクター/
クリエイティブディレクター
1975年愛知県生まれ
98年千葉大学工学部工業意匠学科(現:工学部デザイン工学科意匠系)卒業後、凸版印刷株式会社入社。トッパンアイデアセンターに在籍。コーポレートコミュニケーション領域で、特に企業が発行するカレンダーのアートディレクション/クリエイティブディレクションを入社以来一貫して手がける。
主な仕事に、東洋インキ製造株式会社カレンダー、東陶機器株式会社カレンダーなど。
ドイツ国際カレンダー展銀賞、全国カレンダー展経済産業省商務情報政策局長賞、国立印刷局理事長賞など受賞。
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